マルチタイムフレーム (MTF) 分析・その3
前回は長期足と短期足の組み合わせ方についてお話ししました。
・月足 & 週足
・週足 & 日足
・日足 & 4時間足
・4時間足 & 15分足(または30分足)
・1時間足 & 5分足
・15分足 & 5分足(または1分足)
・5分足 & 1分足
長期足と短期足の2つを見てエントリーするわけですが、「同時」に見るわけではありません。
「同時」ではなく、「2段階」で見るだけでいいのです。丁寧にやっていけば大丈夫です。
その2段階とは、
1. 長期足での値動きにまだ伸びる「余地」があるかを判断する
2. 短期足で引き付けてエントリーする
の2つです。
まずは長期足を見ます。
長期足では、現在の値動き(上昇または下降)がここまでは継続するだろうと思える状況であることを確認します。
例えば、
「100円から103円まで上がった。現在、1円下がって102円になっている。ここから上昇するなら105円まで行くだろう」
というような判断が長期足でできる状況であるということです。
なお、現在の102円から105円までの3円の幅のことを「余地」と私は呼んでいます。
チャートを見たときに103円になっているなら余地は残り2円。104円になっているなら余地は残り1円となります。
要は、どれだけチャンスが残っているか、ということです。
この余地のことを考えずにエントリーしてしまうと、あっさりと負けてしまいます。現在104.80円であるなら、そろそろ反転する可能性が高くなっているでしょうから、ロングで入っても負ける確率が高くなってしまうというわけです。
そこはむしろロングではなく、小さくショートを試してみる場面かもしれません。
余地の判断は
・チャネルライン
・水平線
・フィボナッチ
・エリオット波動の第3波
・200期間の移動平均線
など、何を使って判断しても構いません。
もちろん一つの根拠でもいいのですが、複数の根拠が重なっていればその信頼性は高くなります。
複数の根拠というのは例えば、余地の目標値に
・水平線
・エリオット波動の第3波終点
が重なる場合などのことです。
重要な水平線があり、エリオット波動第3波の終点予測地点にもなる価格。
そのように根拠が重なっている場合は勝率も高くなる傾向があります。
判断方法は本当に何でもいいのですが、判断するための道具は多く持っていた方が有利にはなります。
ただし、無理やりたくさんのものを使って判断しようとすると結局迷ってしまって負けることになるので、自分に合っているものを厳選して使うと決めてください。その方が上手くいきます。トレードでの器用貧乏は本当に貧乏になります。
あとは、102円から105円までの3円幅の中で、短期足を見て下降→上昇に変わったタイミングでロングエントリーしていきます。これが「引き付けて」エントリーするということです。
まとめると、
1. 長期足で「余地」を判断する
2. 短期足で「引き付けて」エントリー
考えること・やることはこれだけです。
どうですか? MTF、まだ難しいと感じますか?